レッスンのカリキュラム

基本のレッスンは

エクササイズクラス → キャラクタークラス → シーンクラス の3段階。

詳細はこちらをご覧下さい。

レッスンの特徴

○各クラスも10人程度の少数精鋭。丁寧な個人指導。

○サンフォード・マイズナーテクニックを使った、システマティックで段階を踏んだカリキュラム。

○俳優の演技の変化がよくわかる。早く違いが出る人が多い。

○最初のエクササイズクラス以降、自分の必要にあわせてクラスが選べる。

アクターズワークスのレッスンについて 柚木佑美

以下をアップデートいたしました。ご質問などはいつでも受け付けております。

こちらまでお気軽にご連絡ください。主宰・トレーナーの柚木佑美が直接回答させていただきます。

 

エクササイズクラスの詳細

 

リピテションとは

 

二人で「短い言葉」を繰り返し言い合う練習。

 ・・・相手の発した言葉を繰り返す。自分がその言葉を変えたくなったら変える。またその言葉を相手と繰り返す。その言葉は、見えるもの、自分が感じていること。相手が感じていると思うこと。

   Ex「見てる」(相手が自分を見ているの意)、「緊張している」、「怒っている」など

 

〇この練習の目的

相手と「コミニケーション」を取る練習。

相手をよく見て、相手の言葉をよく聞けるようになるための訓練。

「相手をよく見る」「相手のセリフをよく聞く」ということは案外難しい事。習慣化することで演じる時に自然にできるようになることを目指す。

 

 

エクササイズとは

 

自分の多彩な感情をちゃんと表に現すために、ブロックしているものを取り除く練習。

・・・

例1:身体がリラックスした状態で子供の頃ずっと使っていた部屋を思い出してみる。その部屋の中の、机の色、おもちゃの形、夏の暑さ、朝起こされるときの日差し・・・などを感じ取ってそれを言葉にする。「懐かしい」「寂しい」など

例2:身体がリラックスした状態で子供のころ親からずっと言われた言葉を思して自分で言ってみる。たとえば「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」など。その言葉をずっと聞いて、その時沸き起こった本当の感情を言ってみる。

「妹におもちゃを渡したくない」「こっちを見て欲しい」など。

 

 

〇この練習の目的

人間は自分の感情を全て自覚しているわけではない。

自分が感じることが不都合な「感情」をブロックしている。

たとえば、どう見ても「怒っている」のに「私はこんなことで怒ったりしない」と思い込んでいたり、とても好きで交際したいと思っていても不愛想にふるまったり。

自分の感情がわからなかったり、わかっていても違う振る舞いし続けたりすることがこれにあたる。

 

それは、「演技だから〇〇しましょう」と言っても、すぐにできるわけではない。

 

そういう素振りはできる。大きな声を出して怒鳴ってみたり、恥ずかしそうにして近づいてみたり。だがそうしたからと言ってお客様に「怒り」や「好き」が伝わっているわけではない。

結局、「伝わらない」と言われてしまう。

 

上記に例を挙げたような練習を通して、それらを「表現」出来るようにしていく。

 

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アクターズワークスのエクササイズについて

 

 

芝居は、お客様に笑ったり感動したりしていただくことが目的のパフォーマンスです。

芝居はフィクションですから、「ストーリー」「セリフ」が決まっています。

 

いい芝居は・・・

 

毎回同じセリフを言っているのに、観客はあたかも「役が初めて言う」ように聞こえています。

毎回同じことをやっているのに、いつもその俳優さんは涙を流してお客様をも感動の涙に導いていきます。

 

そういう演技を身に付けるために組み立てられた練習です。

 

 

アクターズワークスのエクササイズクラスは、ネイバーフット・プレイハウスで行われている「リピテション」に、私の師・キャリー先生が「エクササイズ」を組み合わせて、ワークショップ形式にまとめたカリキュラムです。

 

 

リピテションでは「自分が感じていること」を言わなくてはなりません。

これはごく簡単なことに聞こえるかもしれませんが、実はとても難しい事です。

 

皆さんは今「自分が感じていること」がわかりますか?

「え? こんなブログ読んでるだけだから別に何も・・・普通だよ、普通。」

普通という感情って?ないですよね。

人間はほんのわずかでも、いつも気持ち・感情が動いているものなのです。

こんなブログを読んでいる最中でさえ・・・

「感情を言うって何、それ?芝居と関係なくない?」→疑問とか 不信感とか

「そうそう、私いっつも演出家に『相手のセリフが聞けてない!』ってダメだしされるのよ!」→共感とか 喜びとか

 

演技にはたくさんの「感情」を使います。

愛したり・・・、悲しんだり・・・、憎んだり・・・

それをお客様に届けて、お客様に楽しんでいただくのがドラマです。

しかも「不倫」したり「親の仇」を打ったり、挙句は「衝動殺人」!・・・普段の生活ではありえないことをもドラマの世界では当たり前にやっていきます。

 

そのために、まず自分の「感情」がわかって、それを相手役と「交流」させられるようにならなくてはなりません。

その大切な「感情」には、自分が感じているのかどうかわからない感情があります。それらに気づき、それを相手に伝えられるようにならなくてはなりません。

 

「自分が感じているのかわからない感情?なんだそれ???」と思うかもしれません。

 

人間はいつもいつも感じた通りを言葉や行動に出しますか?

答えは「いいえ」です。

あなたは普段、嫌いな先輩に「あなたのことが嫌い」と言いますか?

演出家に「今日はダルいから稽古したくない」と言いますか?

答えは「いいえ」です。

もちろんです。

そんなことしたら社会的な生活が成り立たないからです。

劇団を、事務所を首になってしまう・・・、舞台を降ろされてしまう・・・。

 

 

人間の脳は学習しているのです。

こういう時は○○するものだ。こんなことは人の前では言ってはいけない、やってはいけない。

人間は集団で生きる動物です。

 

おぎゃあと生まれたときは、「自由」です。おなかがすいたら泣く、おしめが濡れて気持ち悪かったら泣く。抱っこされたらニコニコする。

ところが「大人になる」ためには、周りの大人が「躾け」や「教育」をして、「学習」させるのです。社会の中でちゃんと生きていける人間になってもらうために。

子供はそれを理解し、だんだん「本当のこと」は言わないようになります。

ある意味では、「我慢」したり「あきらめ」たりするようになるのです。

ここは学校だから、授業中に友達とおしゃべりしてはいけない・・・

お母さんはどうせ好きなおやつを買ってくれない・・・

 

その感情はどうなるでしょう。

 

だんだん、自分の心の中のクローゼットの奥のほうの箱の中にしまって、自分でも忘れてしまうかもしれません。だって、その感情は表現しないほうが都合がいいのです、社会で生きるために・・・。

本当はたくさんたくさん「愛している」かもしれない、本当は心底「怒っている」かもしれない。

 

その迷子になっている「感情」を見つけ出すために、上記のような様々なエクササイズをやります。

それによって、無意識に自分自身で自分をブロックしている「鎧」に衝撃を加えて、その鎧を壊し、自分が本当に感じていた感情を呼び起こしていきます。

 

そして、その「感情」を相手と「交流」させていくことを身に付けるのです。

相手と会話できて、自然な感情を表現して、新鮮な「演技」ができるようになるために。

 

 

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「マイズナーテクニックのレッスンは怖い・・・」というご意見について

 

この練習は怖いのでは?不安だ?と思われる方がいらしゃるというご意見を頂きました。

 

確かに・・・この過程は「怖い」です。

自分と向き合うことは、怖いことです。

 

上記2項目に書きましたが、何故自分が本当に感じている感情を封印しているか?それを感じ取ることがしんどいことだからです。つらいことだったりするからです。

 

子供のころ、何かの理由で「お母さんは私より妹のほうが好きなのだ、自分は愛されていないかもしれない」と思い込んだ子供は、その感情をずっと感じ続けているとつらいです。

ですから、そこ感情を見ないようにして「なかったこと」にして生きていきます。

 

このレッスンは、そのことに直面しなくてはならないクラスです。

「怖く」て「大変」です。

 

 

なぜ、そんなことが演技に必要なのか?

 

アクターズワークスのレッスンで実際にこんなことがありました。

受講してくれた俳優・Aさんの経験ですが・・・

Aさんの養成所時代、発表会でこんなことがあったそうです。。

はっきりと「泣く」ことが必要な場面で泣けなくて、稽古では演出家にさんざん「こういう設定で泣けないなんて、それでも役者か!!!」と言われていた。何回も練習してやっと泣けたら、今度は涙が止まらない。演出家には「おまえの個人的な涙は見たくない」と言われた。

 

これはまさに上記の例のわかりやすいものです。

 

このAさんは「泣く」という感情を封印していた。芝居の稽古で無理やりその鎧を壊したが、そこにあったのはまさにそのAさんの「個人的な感情」。

長い間ブロックしていた「泣く」感情は、コントロールできくなっていた。

 

また、私が演技指導に参加していた某ドラマの俳優・Bさんの例です。

演出家が「Bさんは、泣いたり、相手を『好き』みたいな感情はわーっと出るんだけど、なんかここだけ(Bさん自身の周りだけ・・・というジェスチャー)なんだよな。」とおっしゃっていて、レッスンしてみると、やはり自分だけで演技していました。

交流を練習していただき、相手とやりとりを覚えると、その衝撃に怖くなって、最初は縮こまってしまいました。が、やって行くにしたがって以前よりももっとダイナミックな感情表現ができるようになり「生き生き」してきました。

 

これも、「リピテション」がいい結果を招く事案だと思います。

 

 

自分の感情をコントロールできるようにするためには、まずは本番を前提としない稽古で、封印している感情に向き合って、自分でその感情を発見し認め、まずは「表に現す」ことを許可してやってみる。

それを繰り返して、劇に「使える」ようにしておかなくてはならないのです。

 

 

私はよくスポーツになぞらえます。

 

「高校時代は陸上の選手だった」といっても、30歳でいきなり42.195キロ走れ・・・ません。途中で倒れて救急車かも・・・

 

少しづつトレーニングして、筋肉やら呼吸器を鍛えていく必要がありますね。

同じです。

 

感情の課題も「途中で倒れて救急車」にならないよう、様々な感情を「表に現す」練習を重ねなくてはなりません。

そしてさらに、その隠し続けた「感情」を、リピテションで相手に伝えなくてはならないのです。

 

 

こんな「怖い」ことがあるでしょうか!

 

 

でも、勇気をもって乗り越えてください。

その先に待っているのは、俳優として今まで見たことのない景色です。

Bさんのように、以前よりダイナミックでパワフルで「生き生き」した演技!

 

これは間違いなく意義のある「怖い」だと自任しています。

 

間違いなく芝居は面白いです!

 

皆さんと稽古場でお会いできるのを楽しみにしております。

 

 

 

柚木佑美

 

 

最新情報

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先日終わったエクササイズクラスの様子をアップしました。

 

★メンバー対応の「個人サポートクラス」を新設しました。

 

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