声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。
残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。
が、とてもみんなの変化が顕著。
ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。
それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。
とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。
声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。
今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。
私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。
一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!
楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!
やれば出来る!
終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。
声優業界と俳優の実情の違い。
声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。
そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。
それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。
一方俳優は状況が多様だ。
「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。
その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。
だから、声優さん方のような状況はない。
羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。
だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。
「本気でやらなくては、現実を変えられない!」
一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。
もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。
だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。
本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!
俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!