2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

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